認知行動療法・実践カード  使用の手引き4  


4.カード実施の説明 (認知療法の同意・説明)

カード実施の前に、認知療法の同意を得ます。

先の例の場合、
「抑うつ気分に影響する考え方(将来否定の自動思考)や、自己期待や外的無力感という考え方(不合理な信念)が見受けられるので、これらの考え方を変える方法があるのだけど、一緒にやってみましょうか?」
と確認します。

認知療法の説明を行います。

実際にカードを用いて、認知の変容を行う前に、これから何をするのかをきちんと説明することが大切です。
突然に、考え方を変えるということは難しいと思います。
例えば、
「○○さんの考え方は間違っている」や「○○さんの考え方は不合理である」
といったようなことは避けましょう。

では、どのように説明していけばいいかを具体的な例を用いてみていきましょう。

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認知療法では、このように状況そのものよりも、考え方によって気分の変化が生じると考えています。またその考え方には、その人独自の一貫した傾向(考え方の癖=認知的構え)があります。

そこで、この【認知行動療法・実践カード】を用います。このカードは、検査によって明らかになった傾向を把握し、その認知の修正を容易に確実に行えることを特徴としています。

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