DAMSの信頼性
5. DAMSの信頼性
DAMSの各尺度の3項目ずつのクロンバックのα計数は.823~.885であることが示されており(福井, 1997)、各尺度に含まれる3項目の内的整合性は高く、信頼性も高いことが示唆されている。
また実際の再検査信頼性の確認では、1週間間隔での相関係数が、肯定的気分得点.48、抑うつ気分得点.42、不安気分得点.44であり、2日間間隔では、肯定的気分得点.51、抑うつ気分得点.57、不安気分得点.67であった。
さらに、大学生・短期大学生・専門学校生の合計123名(男子37名、女子86名)に、通常授業の時とその1ヶ月後のテスト実施直前にDAMSを実施してみた。その結果、肯定的気分は低下し、抑うつ気分と不安気分は増加することが示された(福井, 1997)。
以上のことから、DAMSの各尺度は信頼性に問題がなく、さらに気分の変化を鋭敏にとらえることのできる尺度であることが明らかになっている。