JIBT-Rの信頼性と妥当性

  1. JIBT-R 論理情動行動療法
  2. JIBT-Rの構成
  3. JIBT-Rの実施方法
  4. JIBT-Rの採点方法
  5. JIBT-Rの信頼性と妥当性
  6. JIBT-R 引用文献

5. JIBT-Rの信頼性と妥当性

 DACSの各尺度10項目ずつのクロンバックのα計数の値は0.739~0.917であることが示されており(福井, 2003)、各尺度に含まれる項目の内的整合性は高く、信頼性も高いことが示唆されている。
 また妥当性については、JIBTの原版の妥当性はすでに確認されているため(松村,1991, 1992)、JIBTの項目の一部からなるJIBT-Rも不合理な信念の中核的要素を測定する質問項目からなっており構成概念妥当性について問題はない。
 しかし、原版のJIBTが一般的によく見受けられる不合理な信念の項目から作成されるていた。そのため、JIBT-Rに含まれる項目も同様で、あまり一般的ではない不合理な信念は測定できない。
 近年は、特定の障害に特有の不合理な信念(スキーマ)の研究も進んできており、それらの項目にはJIBT-Rに含まれていない項目も多々ある。そのため、特殊な不合理な信念・スキーマについては、丹野(2000,2001)などを参照されたい。

Fig.2 JIBT-R(不合理な信念)標準化得点換算表の記入例

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