JIBT-Rの構成

  1. JIBT-R 論理情動行動療法
  2. JIBT-Rの構成
  3. JIBT-Rの実施方法
  4. JIBT-Rの採点方法
  5. JIBT-Rの信頼性と妥当性
  6. JIBT-R 引用文献

2. JIBT-Rの構成

 JIBT-Rは不合理な信念を測定する質問紙であり、Table 1に示した38項目から構成されている。これらの項目は、JIBT(Japanese Irrational Belief Test)(松村、1991)を、大学生、短期大学生、専門学校生の326名(男子137名、女子189名)に実施し、因子分析等の統計処理を経て精選されたものである(福井、2003)。

 JIBTは、70項目からなる質問紙であり、幅広く不合理な信念を測定できる質問紙であった。しかし、実際にカウンセリング場面で用いてみると実施に時間がかかるため、より短時間でできるJIBT-20(森・長谷川・石隈・嶋田・坂野、1994)という20項目からなる質問紙が開発された。これらの質問紙が開発されているにもかかわらず、新たにJIBT-Rを開発した理由は、「不合理な信念カード」を用いて不合理な信念を変容するには、JIBTでは項目が多過ぎ、JIBT-20では多少項目数が少な過ぎたためであった。

 Table 1に示した項目のうち、1~10は自己期待の不合理な信念を測定する項目となっている。また、11~19は依存を、20~26は回避を、27~33は外的無力感を、そして34~38は内的無力感を測定する項目となっている。

Table 1 JIBT-Rの質問項目

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