抑うつと不安については、スキーマと自動思考のレベルで内容が異なるという認知内容特異性仮説をベックが提唱している(Beck
et. al., 1987)。しかし、この仮説では抑うつと不安に0.50程度の相関があるという事実 (Clark, 1989)を説明することができない。そこで、DACSとDAMS(Depression
and Anxiety Mood Scale)(福井, 1997)を用い、共分散構造分析という統計手法を用いて研究したところ、以下のような認知行動モデルが明らかになった(福井,
1998)。