つまり、スキーマがネガティブなライフイベントと体系的な推論の誤りの影響を受けて、自動思考を生じ、不適応やうつや不安などの症状を引き起こすというモデルです。
ですが、スキーマや体系的な推論の誤り、そして自動思考というのはあまり聞き慣れない専門用語ですね。それでは、ベックの定義に従って、それぞれの用語を説明していきましょう。
まずスキーマですが、スキーマとは人が外的な刺激を受けたとき、その外的刺激をどうとらえるかという枠組みのこととされています。同じ刺激を受けても、人によってそのとらえ方は違いますね。その違いをもたらす元になる、それぞれの人の外的刺激の評価基準をスキーマとよんでいます。ベックによれば、具体的にはスキーマとは、信念やイメージや記憶などであるとされています。
次に、体系的な推論の誤りですが、これは不適応を示す人に特有の推論の仕方であるとされています。具体的には、以下のような種類があるとされています。
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