「抑うつと不安の認知行動モデル」使った「症例の概念化」の例

抑うつと不安の認知行動モデル

抑うつと不安の認知行動モデル
心理検査の結果をこの認知行動モデルに当てはめ、図中の矢印のうち標準化得点の高いもの同士をつないでいくと、自然に症例の概念化ができるようになっています。その症例の概念化をクライエントと共有し、うつ症状や不安症状を引き起こしている直接的な認知内容から認知行動療法カードを用いて検討していくと、大きな効果が得られます。
症例の概念化

右の例のように、JIBT-Rで「回避」と「外的無力感」、DACSで「自己否定」「過去否定」「将来否定」のスコアが高い場合、抑うつ症状は出ているものの不安障害の合併の可能性は低いと考えられます。

DACSレーダーグラフ

JIBT-Rレーダーグラフ

不安障害の合併の可能性は低い
不安障害の合併の可能性は低い

 

 

 

この例では、上の例に加えて「依存」の傾向が強く、「対人関係脅威度」「脅威予測」のスコアが高く「不安症状」も現れており、不安障害の合併の可能性も高いと考えられます。

DACSレーダーグラフ

JIBT-Rレーダーグラフ

不安障害の合併の可能性が高い
不安障害の合併の可能性が高い
 

この例は、「依存」および「対人関係脅威度」「脅威予測」のスコアが高いため「社会不安障害」の可能性があります。

DACSレーダーグラフ

JIBT-Rレーダーグラフ

社会不安障害のみ
社会不安障害のみ
 

上の例では、社会不安障害のみが問題となりますが、右のように「外的無力感」と「過去否定」も高い場合には、うつ病性障害に発展する可能性があると考えられます。

DACSレーダーグラフ

JIBT-Rレーダーグラフ

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