e教師 教師カウンセラー養成講座

監修・推薦者の言葉

子どもたちに「明るい未来」を約束することが私たちの使命ではないかと思います。

監修の言葉 内山喜久雄 (筑波大学名誉教授 医学博士)

内山喜久雄 (筑波大学名誉教授  医学博士)

現在、教育現場においては、不登校、いじめ、校内暴力などさまざまな問題があり、学校だけではなく大きな社会問題となっています。これらの問題の根底には、生徒たちの内面的な部分に教師や保護者がなかなか理解することができない、何か大きな心理的な負担があるのではないかと見られています。
このような問題が深刻化している中、文部省は1995年「スクールカウンセラー活用調査研究委託事業」を実施し、その方針に基づきスクールカウンセラーが公立校に派遣されることになりました。初年度には154校、2年度には533校、そして4年度には1661校にスクールカウンセラーが派遣されています。
このように、制度としては年々浸透してきてはいますが、問題解決となると現実は違います。「キレる生徒」「ナイフを所持する生徒」「不登校」など、問題は減少するどころか増加しているようにすら感じられます。これは、名称でも分かるように「調査研究」という制度のあいまいさや、カウンセラーの仕事の範囲、学校内での立場の不明確さ、現場教師との関係など、いくつかの点が指摘されています。
これまで、生徒指導は現場教師、いわゆる学級担任を中心にして他の先生の協力を得ながら行われてきました。しかし問題が複雑かつ多様化し、生徒の内面部分まで踏み込んだ生徒指導が要請されるようになった今、現場教師には必然的にカウンセラーとしての専門的知識、技能が必要とされているといえます。しかし現実には研修を受け、それらの専門的知識、技能を修得するのは時間的にも難しいというのが実情ではないでしょうか。
教育臨床心理学の権威である筑波大学名誉教授の内山喜久雄先生を中心に、各専門分野の教授、研究所のスタッフの方々の全面的なご協力を得て開発したスクールカウンセリング学習システム[e教師]は、こうした悩みにお答えできるものと確信します。

推薦の言葉 杉原一昭 (筑波大学名誉教授 前学校教育部長)

杉原一昭 (筑波大学名誉教授 前学校教育部長

最近全国的に、スクールカウンセラー制度を設置し、さまざまな問題を抱える学校教育の現場にスクールカウンセリングを導入しようという気運が高まってきています。とくに教育現場で第一線に立っている教師の方々は正しいスクールカウンセリングの知識、態度、技能を身に付け、また、活用することによって、はじめて不登校やいじめ、学級崩壊など当面する問題を解決し、児童・生徒を適切に指導する糸口が見出せるのではないでしょうか。
今回発表された、スクールカウンセリング学習システム[e教師]は長年の間スクールカウンセリングの研究・実践に携わってこられた内山喜久雄先生をはじめ、わが国のスクールカウンセリング界の第一線の指導者諸先生によってまとめられたもので、教育現場でのスクールカウンセリングの具体的な実践や理論的な研究に今日からすぐ役立つ内容が、ふんだんに盛られています。それぞれの技法やアプローチにはいずれも具体例があげられていて、これまた実際指導の参考として大いに役立つことでしょう。また、従来の教材等と違い、CD-ROMを使ったパソコンによる学習が進められるため、よりいっそう効果的な修得ができるのではないかと思います。
スクールカウンセリングをこれから勉強し、実践しようとしておられる方、すでにスクールカウンセリングに充分な経験を積んでいるが、今後さらに優れたカウンセラーとして腕に磨きをかけたいという方、さらには校長、教頭、指導主事等管理職の立場にあるが、今後とも職務の一環として学習しておきたい方、これらの方々にも時宜を得た企画としてご推薦いたします。

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